塗装ブース(suanaと名付けた)でエアブラシによる模様塗装を進めていたメルトだるま。
文様は完成し、サインも入れたので、最終のクリアをガッチリ分厚く吹いて模様を保護する。クリアはエアブラシではなくLPH-101という低圧中型ガンで吹くので、sunanaからアトリエに作品を移動。sunanaではコンプレッサーの出力と換気等の関係でエアブラシとLPH-50クラスの低圧小型タイプのガンまでしか吹けないのです。
で、吹いてツヤを確認。
吹いて厚みを作って、ペーパーで模様の段差を研ぎ落として、再びクリアを吹く。これを納得いくまで繰り返す。
模様のキラリと蛍光灯反射のキラリ。磨き前だがいい感じ。
まあまあなフラット感になってきた。大体段差も消せた。あと一層吹くかどうか。あとは研ぎあげ、ポリッシャー工程が残る。
メルトダルマにいろいろと家紋柄を吹いて、その上からスターバーストを吹いていく。
なんだけどトラブル発生。以前も起こった剥離。クリアを吹いたら少しちぢれができて、微妙だなと思いつつ、なんとか抑え込んでいたんだけど、やっぱりダメでした。スターバーストのマスキングを剥がすときに、バリッといきました。本来は金銀のグラデーションの部分が剥がれて、下地の銀が出ちゃった。画像はそこから丁寧にマスキングのエッジまで均一に剥がしたところ。かなり神経を使う作業。
で、再度必要部分にだけマスキングして、金銀のグラデーションを吹くぞと思ったら、なんかコンプレッサーの調子が悪い。エアが一定圧まで上がらず、圧力スイッチがoffにならない。前にヒューズも切れたし怪しい、怪しい。
塗装を中断して開けてみる。二重箱の防音ボックスに入れてあるのでネジ外して蓋を外す。熱い。ちょっと熱すぎる。で、コンプレッサーから出るホースからエア漏れ発見。
エア漏れが出て、そのせいでタンク内が規定圧まで上げられず、それにより圧力開閉スイッチが開のままで閉じられず、モーターが連続運転になってた模様。その連続運転の熱でまたホースが傷んでと負の連鎖状態だったぽい。
なので、ホースを少し強そうなのに交換。あと設定圧力を下げて再設定。とりあえずしばらく様子を見てみる。これでもまた漏れが出るようならシリコンのブレードホースに交換しよう。シリコンのブレードなら耐熱が150度以上だから、まず問題ないはず。
しかしコンプレッサー本体は頑丈だ。古い機種だけど、24時間連続運転可能で小型ガンなら吹ける吐き出し量がある。イエロー4という機種と同等で、そのOEM元の扶桑精機が出したバージョンだと思われる。オリンポスの4004型(これも製造はおそらく扶桑精機)のモーター強化(出力2倍)、安全弁省略版らしい。いろいろ調べたけど古すぎてキチンとした資料は出てこなかった。こいつにエアサス用のタンクをつないで、サギノミヤの圧力開閉スイッチをかまして塗装ブース用の小型静音コンプレッサーにしてある。
なんとかコンプレッサーを復活させて、再塗装。うん、言われてもわからないレベルで補修できた。慎重にクリアを吹いて完了。
メルトだるま。全体に柄を増やしていく。金銀のグラデーション、金単色になるところを使い分けて吹いていく。
キラリみたいな模様も入れていみる。日本の家紋系の柄を多く使ってみた。
うしろ。
溶け側。
わりとスムーズに進んだ。
写真撮り忘れていたんだけど、メルトだるま、顔の表情の赤と黒を入れてあります。進んでます。
で、今日はフロントの下部に麻の幾何文様を入れてみる。線の欠けなどアレンジしてある。
で、吹いていたら何やらコンプレッサーが停止。機関部が壊れてると厄介だなーと思いながら軽くチェック。そしたらヒューズだった。モーターの出力は2Aなんだけど、再起動時の突入電流(だったかな)対策で10Aのヒューズを入れてある。自前で圧力開閉スイッチを入れてあるから、そこに一応入れておいたんだけどそれが飛んでた。ヒューズが飛ぶような挙動はしてなかったんだけど、、なんか怪しい。まあヒューズの交換で治ったので塗装作業に戻る。
クラウンとか、サイドに南無阿弥陀仏とか、すでにいろいろ吹いてます。で、麻の幾何文様の上にタギング調の文字を入れる。
こんなかんじです。
バックに水流紋も入れてみた。
長い間取り組んできたこま犬だが、一度木箱にしまうことにした。
作業に時間がかかりすぎているのと、新しいプランを作ってみたくなり、一度中断。サフ工程が終わってベースのホワイトまでいきたかったが、下地の仕上げが思った以上に大変で。。
木箱は以前に作成してある。全て合板で作ってあるので海外輸送も燻蒸不要。
これにこま犬本体に埋め込んだナット位置で穴をあけてボルト固定する。
ボルト穴の位置出しにこのピン付きボルトを使う。ボルトにドリルで穴あけし、そこのピンを打ち込む。これを5個作って、作品に固定、箱の底板に作品を置いて位置決めし、押し付けて底板にマークする。そこにドリルで穴あけ。
ペーパーでの研ぎが済んだので、いよいよポリッシャーをかける。
コンパウンドの番手も様子を見ながらあげていく。
粗めのコンパウンドでしっかり仕事をしておかないと、あとで細かなスジが残る。結構筋肉を使う作業。
今回、短期滞在日程なのでもう帰ります。オープニングの1日ちゃんと居れればOKという旅程を組んだ。早朝便とかもあったんだけど、少しゆったりな昼便。地下鉄を乗り継いでチャンギ国際空港へ向かう。
空港デカい。ちょっと早すぎた。日本は台風きてたけど飛行機は行き帰りとも大丈夫だった。夜中に日本につきました。リムジンバスの最終乗れなかった。帰りの電車が地味にこたえる。
作品チェックと撮影が済むと、とりあえず差し迫った要件はなくなる。ギャラリーオープンは夕方なので、それまで時間ができた。
なので、とりあえずは周辺を散策。改めてギャラリー外観など見てみる。 僕がこのたび展示させてもらってるのがここ、MIZUMA GALLERY。
この建物には2つのギャラリーが入っている。 隣はドイツの方がやってところ。ギャラリー前には芝生の広い庭的スペース。
着いた時から気になってたんだけど、上の芝生のある画像の右の見切れた先に、すごくぶっきらぼうに外に置いてあるのがこれ。バルケンホールのブロンズだよね。ドイツのギャラリーのものだと思うんだけど野外なんで当然野ざらし雨ざらし。詳しくはわかんないけど、価値あるものだと思うんだけど、それをポコッと庭に置く感覚は凄いと思った。作品はのびのびして、割と幸せそうな感じに見えた。
その後、先に到着していた大畑さんとギルマンバラックス全ギャラリーツアーを敢行。2時間くらいかかったかな。日本のギャラリーも何軒かあった。一軒のスペースが大きいのとギャラリーの色が強いので、かなりのボリューム感。
お昼がてら、ギャラリースタッフの方にシンガポールミュージアムに連れて行ってもらう。教会をリノベーションしたミュージアムで素敵なところでした。いろいろな作品を見たけど、クスッと可笑しさを覚えるポイントが割と共感できた。感覚的な部分はそう遠くないと思った。
夕方からはギャラリーでオープニング。たくさんの方がきてくださいました。作品に興味をもってくださり、英語で話などするのですが、テクニカルな部分はなんとか無理やりイングリッシュで乗り切れるような乗り切れないような、そんな状態なんですが、作品のコンセプト的な部分になるとギブアップになってしまう。スタッフの方などに何度か助けてもらいました。なんとか話せるようになるか、テキストにおこしておくかの準備が必要だと痛感。
オープニングが一段落して、みんなで晩御飯をギルマンバラックス内のイタリアンで食べて解散。いろいろな方にお世話になりました。
帰りも駅から歩いてみた。歩くとその場所の雰囲気を感じれるので、元気がある時は歩く。濃い1日でした。