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Art Fair Tokyo 2024 に出品いたします
Art Fair Tokyo 2024 に出品いたします。
犬張り子作品を出品予定です。
Art Fair Tokyo 2024
<会場>
東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー
東京都千代田区丸の内3-5-1
<Booth no.>
Galleries:S039
ミヅマアートギャラリー
<開催日時>
2024年3月8日(金)ー3月10日(日)
3月7日(木)はプライベートビュー
<開催時間>
11:00 – 19:00(最終日は17:00まで)
<出品作家>
江口綾音、奥田雄太、荻野夕奈、吉田朗
I will be exhibiting at Art Fair Tokyo 2024.
Inu Hariko works will be exhibited.
Art Fair Tokyo 2024
<Venue>
Tokyo International Forum Hall E and Lobby Gallery
<Opening Hours>
March 8th Fri – 10th Sun, 2024
11am – 7pm
*until 5pm on the last day only
*March 7th Thu will be Private View
<Booth no.>
Galleries:S039
MIZUMA ART GALLERY
<Participating Artists>
EGUCHI Ayane
OGINO Yuna
OKUDA Yuta
YOSHIDA Akira
「渋谷猫張り子」無断改変事件に関するご報告と、作品の修復完了・お披露目展示について。
アーティストを応援してくださる皆様、関係者各位、
2023年2月23日に吉田朗の作品「渋谷猫張り子」が無断で全く違う姿に改変されてしまったことを公表して以来、皆様方から大きなご声援をいただき、誠にありがとうございます。4月半ばに作品とその所有権を作者の手元に取り戻して以来、吉田は日々黙々と修復作業に取り組んで参りました。精神的にも肉体的にも厳しい状況下で、作業を続ける唯一の原動力はお寄せいただくあたたかいお言葉の数々でした。作品につけられてしまった傷に作者自らが向き合うことは辛く苦しいことでしたが、献身的な作業を半年超に渡り続けた甲斐があり、この度作品の修復が無事に完了しました。皆様方のひとかたならぬご声援に改めて、心から感謝申し上げます。
修復作業を続ける一方で、私達は作品の所有者であった三井不動産株式会社(以下、三井不動産)及び、実際に作品の改変を行ったマザーエンタテイメント株式会社(以下、マザー社)との間で問題解決に向けての交渉を続けてきました。
この度、作品の所有者であった三井不動産がようやく、改変に至る以下の事実関係を認め、謝罪文の提出が行われることになりました。
・マザー社から三井不動産に提出された工事申請書には、作品の図とそのすぐ近くに「招き猫ブラックアートラッピング」「マルチカラーライティング」等の文字情報が明記されていたこと。
・(アーティスト側と三井不動産との)当初の合意に基づき、本件作品を良好な状態に維持管理すべき立場にあったにもかかわらず、改変が行われることを認識していながら積極的に確認するに至らず、その点の対応について、不十分なものであったとこと。
一方、実際に作品の改変を行なったマザー社からは昨年10月3日に、「三井不動産から許可を得て改変を行った」という旨の回答は得たものの、作品返還後に改めて再開した交渉では、「マザー社と共に確認を行なった」という形で、三井不動産から回答が届くのみでした。直接、回答を得ることは一度もなく、作品の設置店舗であった「SOAK」の前運営会社・株式会社BAKEKRU(旧・株式会社東京ピストル)とマザー社の間でどのような引き継ぎが行われたのか、またこちらから問い合わせをした後に、改変した作品の写真を「SOAK」のウェブサイトのトップページや施設案内のPDF、SNS等に掲載したことに対して、どのような見解を持っているのかなど、質問する段階にも至りませんでした。
アーティストの吉田は本件によって精神的、肉体的に著しく疲弊したのはもちろん、修復作業のために決まっていた複数の展覧会への参加も出来なくなりました。作家活動を制限せざるを得なくなった上に、本件解決のために依頼した弁護士費用も1年以上に渡り積み重なっている状態です。そうした経済的負担の一部も三井不動産から補償されることになりました。
正直なところ、本件に関わる3社による説明の全てに納得したわけではありません。
ただ、三井不動産からは謝罪文の提出があること、同社より被った損害の一部も補償されること、そして何よりも「渋谷猫張り子」の修復が完了したことから、これ以上本件の追及を行い、時間を費やすことは賢明ではないと判断しました。よって、本件を終結させるための合意書を三井不動産との間で締結する運びになったことをご報告致します。
この1年長に渡り、本件を最善の形で解決しなければならないという責任の重さを感じ、重圧に押し潰されそうな日々を過ごしてきました。この事件が、この先の日本における個人や企業等団体のアートに対する関わり方や、知的財産権に関する意識の向上に、少しでもお役に立つことができたら幸いです。その時はじめて、私達はこの辛く苦しい体験から報われ、「自分達の闘いは決して無駄ではなかった」と感じられることでしょう。
吉田朗が生み出した「渋谷猫張り子」は今回の事件を経て、皆様あっての作品となりました。今後、この作品がたくさんの福を呼び込む存在になり、ご支援くださったお一人お一人に恩返しをすることができたら、そんなに嬉しいことはありません。
皆様方へのお礼と作品修復完了をご報告する機会として、2024年1月3日から蘇った「渋谷猫張り子」のお披露目展示を作品生誕の地・渋谷で行うことが決定しました。会場は渋谷駅に直結した「渋谷ヒカリエ 8/CUBE」です。
新年に「渋谷猫張り子と仲間たち」展で皆様にお会いすることを、心から楽しみにしております。
(⇨ 展覧会の詳細はこちらから。)
アーティスト 吉田朗
有限会社ユカリアート代表 三潴ゆかり
「渋谷猫張り子」作品と所有権の返還、無事達成のお知らせ
本日2023年4月12日、三井不動産株式会社から作者である吉田朗の元に「渋谷猫張り子」が戻って参りました。
また、作品返還と共に所有権の作者への返還も完了致しました。
これも1万筆超に及ぶ署名あってのことです。
皆様方お一人お一人のご協力に心から感謝申し上げます。
ありがとうございます!
改変に使用された強力な接着剤の性質から、作品の修復は緊急事項です。
作者の手元に1日も早く作品を取り戻すため、私達は作品の修復費用の請求を放棄せざるを得ませんでした。
壊された作品が壊された状態のまま作者の手元に戻ってきたということです。
また、一連の作品改変による著作権侵害問題は何も解決しておりません。
これからもまだまだ茨の道が続いていきます。
それでも、皆様の起こしてくださった行動により、作品と所有権が返還されたことは
「渋谷猫張り子」を蘇らせるため、また今回の問題そのものを解決するための
とてつもなく大きな一歩です。
今日この日までご協力してくださった皆様に、この場を借りて心から御礼申し上げます。
この先、「渋谷猫張り子」に関する情報は下記ウェブサイトにてお知らせ致します。
吉田朗が行う作品修復作業の様子もお伝えして参りますので、
皆様方におかれましては引き続き、私達の活動を暖かく見守っていただけますと
幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!
吉田朗・作「渋谷猫張り子」改変事件に関する補足と、署名活動へのご協力のお願い
吉田朗を応援してくださる皆様、関係者各位、
2023年2月23日に弊社ウェブサイト上に掲載した「吉田朗の作品に対して行われた著作権の侵害、無断改変された作品の公開等の問題について。」に対して大きな反響をいただきました。このような事件で世間をお騒がせしていることを心からお詫び申し上げると共に、皆様方のあたたかいご声援に深く感謝申し上げます。
「渋谷猫張り子」作品設置直後の様子 (撮影:田中太郎)
私達は過去約半年に渡り、三井不動産株式会社(以下、三井不動産)と交渉を続けて参りました。交渉期間中は相手方への配慮から、事実に言及することは一切控えておりました。しかし、残念ながら既に交渉は決裂しております。それでも事実への言及は覚悟を決めた上での苦渋の選択でした。孤独な闘いの中でもがき苦しんでいた私達に、まさかこんなにも多くの激励の言葉をお寄せいただけるとは、正直なところ想像すらしていませんでした。コメントのおひとつおひとつに日々、救われています。お一人お一人のいいね、リツイート、コメントが重なり、大きな力となりました。twitterでの関連投稿の閲覧回数合計は250万回を優に超えています。
多くの質問も寄せられました。特に作品に関する何かしらの取り決めがあったのか、という部分です。前回公開した文章の中では、あえて触れてこなかった事実が多数ございます。ただ、これだけ多くの皆様が本件にご注目して下さった今、疑問にお答えする責務があると感じ、前回の補足をさせていただきます。
「渋谷猫張り子」が制作された当時、私達は三井不動産と、作品の設置先であるsequence MIYAHSITA PARK内「SOAK」の運営会社であった株式会社BAKERU(当時の社名は株式会社東京ピストル、以下BAKERU)と「著作物の制作に関する契約書」を締結しております。作品設置時から現在に至るまで、作品の所有権は三井不動産に帰属しています。
契約書の具体的な内容については守秘義務に基づき、ここで述べることは避けさせていただきます。ただ、そこには著作者である吉田朗が持つ権利が明確に示されております。三井不動産が作者に無断で作品改変の許可を出し、改変された作品を了承を得ずに撤去したことは明確な契約違反です。
また、BAKERUについても契約書に照らし合わせると、自社が事業を譲渡した、という重要事項をアーティスト側に一切告げなかったことは、非常に無責任だと言えます。
ただ、直接的な著作権侵害、及び著作者人格権の侵害行為を行なったのは、現在の運営会社である株式会社マザーエンタテインメント(以下、マザーエンタテインメント)であり、それを許可したのが三井不動産になります。
左: 改変前の「渋谷猫張り子」が「SOAK」に展示されている様子 (撮影:田中太郎)
右: 改変された作品が「SOAK」に展示されている様子(撮影:吉田朗)
事件発覚から現在に至るまで、私達が一貫して最優先事項にしているのは、傷つけられた「渋谷猫張り子」の修復(作品の原状回復)と再設置(再び公開すること)です。作品や作者の名前を覆い隠すラッピングシートの接着に使用された接着剤「ダイノックプライマー」は日を追うごとに接着力が増します。そのため、被害は現在も日々深刻になっていることが予想されます。作品を取り戻し、修復することは緊急事項なのです。
修復を実現するには、作者の手元に作品を戻す必要があります。そこで私達はマザーエンタテインメントと著作権侵害で争うのではなく、まずは作品の所有者である三井不動産と話し合いをすることにしました。たった一人のアーティストと小さな会社が、日本を代表する大企業である三井不動産と、弊社とは比べ物にならないくらい大きな会社であるマザーエンタテインメントという複数の相手と同時に交渉するのは、様々な要件から難しいという側面もございます。
三井不動産はこちらからの最初の問い合わせに対する回答書の中で、作品の改変に関する一定の責任を認め、作品の修復や再設置に協力する意向を示しました。私達はその言葉を信頼し、具体的な交渉をはじめたのです。
しかし、三井不動産は契約違反を重ね、改変された作品をこちらからの了承を得ずに展示場所から撤去し、東京近郊にある倉庫に隠してしまったことは先日記載した通りです。
さらに、当初の回答書の内容を覆し、再設置は難しいと表明してきました。その上、再設置をしないのであれば、作品の修繕をする必要があるのかどうかも含めて、社内で話題になっている、とさえ伝えられました。
そもそも、私達が作品の再設置を要請した理由は、契約に違反した三井不動産自体が作品の修復に協力し、再び作品を設置して、公開状態に戻すところまでを行ってくれれば、この不名誉な事件に不必要な注目を集めないで済むと考えたからです。それは三井不動産にとっても、アーティスト側にとっても望ましいことのはずです。
もっとも、作品をあのような姿に改変した「SOAK」の現運営会社であるマザーエンタテインメントが、オリジナルの「渋谷猫張り子」が店舗に戻ったところで、どのような扱いをするのかは想像に難くありません。そこで交渉の過程では、せめて背中に「渋谷」の文字を背負い、その場所のために制作された「渋谷猫張り子」という作品の本質を守るためにも、できれば渋谷の別の場所での再設置に協力して欲しいことも伝えました。さらに、共に不幸な歴史を乗り越えたい、という想いも伝えました。私達は三井不動産を敵として戦ってきたのではなく、協力者になることを求めていたのです。
しかし、三井不動産は最後まで当初の回答書の内容を翻したまま、作品の再設置に対して非協力的な態度を頑なに取り続けました。
吉田朗のアトリエにて、作品が完成した時に撮影した写真 (撮影:吉田朗)
交渉の最後で私達は、三井不動産側から示された再設置への協力の撤回を受け入れました。また、アーティスト側で作品の再設置先を探すという条件も、不本意ながら受け入れることにしました。事件から既に約半年が経過しています。これ以上交渉が長引くと、修復そのものが不可能になってしまうからです。
そこで、「渋谷猫張り子」を速やかに修復し、1日も早く新しい展示場所を探すため、作品が隠されている遠方の倉庫まで、自ら出向くことを申し入れました。また、現地で作品の破損状態の確認と記録を行なった上で、すぐに作品の引き取りを行いたいとも伝えました。しかし、三井不動産は破損状態の記録を拒み、作品検分時の即時引き取りも認めませんでした。
さらに「『渋谷の作品なのに千葉のこのようなところに存置されてしまっている』 などという趣旨で記録されるということなのでしょうか。」 と、こちらを疑う発言すらありました。これまで被害者であるにも関わらず、真摯で誠実な交渉に努めてきた私達は著しく侮辱されたと感じました。
相手側の要求を受け入れて行動を起こしたところ、それを阻まれてしまっては、もはや解決のしようがありません。その時点で交渉は決裂しました。
この半年に渡る交渉は三井不動産側が当初、一定の協力姿勢を見せておきながら、その後は前言を翻し、加害者側が自らに有利な条件を被害者側に出し続けるというものでした。情けないことに、私達は先方の一貫性のない対応や発言のたびに傷つき、苦しみ、翻弄されてしまいました。自分たちの不甲斐なさを痛感しております。
精神的に追い込まれた私達は、必死に話し合いを重ね、自分達にとって最も大切なことは何かを考え抜きました。
交渉の期間中、事件を何も知らない弊社クライアントが「渋谷猫張り子」の作品写真を紹介したいという企画が持ち上がりました。吉田朗が作品の著作権者として自らの作品写真を公開するのは当然の権利です。ただ、当該作品に関する話し合いをしていることを考慮して、三井不動産側に掲載についての見解を尋ねました。そこで得た回答に私達は大きなショックを受けました。弊社の長年のクライアントに対して、全ての経緯を隠し、「所有者の意向で作品は展示できなくなった」と告げること、また作品写真の掲載を拒否するよう求められたのです。
先の記事でも申し上げたとおり、吉田朗は社会に潜む矛盾や闇を自らの作品を通して炙り出すことをテーマに活動してきています。それを踏まえて、事実を揉み消されることだけは耐えられない。この一連の事件を形として残そう、という結論に達し、先日の事実への言及に踏み切りました。
なお、現在、私達は三井不動産からただの1円の補償も受けておりません。作品の修復を行うにはそれ相当の費用がかかり、事件解決のために依頼した弁護士費用も嵩んでいます。そこで当初は、数々の契約違反に対して、ある程度の慰謝を受けるのは当然と考えておりました。しかし、事実に言及する時点で、金銭が一切支払われなくても構わない、という覚悟を決めました。
そもそも、慰謝に関する具体的な交渉すら始まっていない状況ですが、例えこの先どのような慰謝が行われても、これまで半年に起きた事象が償われることはありません。ですからこれ以上、文化や芸術、またアーティストである前に人に対する冒涜が行われないよう、事実に言及して社会に形として残すことの方に価値があると判断しました。
繰り返しになりますが、私達の最優先事項は作品の修復と再公開です。
法廷に持ち込んで勝訴を勝ち取ること、何かしらの慰謝料を受けることは優先事項ではありません。作品の修繕は緊急事項であり、現時点では長期に渡ることが予想される裁判を行い、判決を待つ時間すら残されていないのです。
また、交渉の期間中、作品をこちらの許可なく撤去された経緯がございます。そのため、所有者にとってはもはや価値のない、倉庫にしまい込まれた造作物でしかない作品を、無断で破棄されるのではないか、という不安を常に抱えております。
そこで私達は署名活動を行い、三井不動産に対して「渋谷猫張り子」と、その所有権をアーティストへ即時返還することを求めて参ります。
→ change.org : 無断で改変された吉田朗の作品『渋谷猫張り子』を救いたい!
先日申し上げた通り、修復に成功した暁には、作品を愛し、大切に展示してくださる方に寄贈したいと考えております。私達から皆様にできる唯一のお礼は、蘇った「渋谷猫張り子」をご覧いただくことです。それを実現するためには、作品を一刻も早く救出し、作者の手元に取り戻さなければなりません。
皆様方おひとりおひとりの力だけが頼りです。ぜひ、私達の署名活動にご協力賜りますようお願い申し上げます。
アーティスト 吉田朗
有限会社ユカリアート代表 三潴ゆかり
吉田朗が「渋谷猫張り子」を制作する際に作った作品プラン
吉田朗の作品に対して行われた著作権の侵害、無断改変された作品の公開等の問題について。
アーティストを応援してくださる皆様、関係者各位、
いつも弊社マネジメントアーティスト・吉田朗をご支援いただき、誠にありがとうございます。
本日は吉田朗の作品「渋谷猫張り子」に対して行われた著作権の侵害、まるで別の姿に無断で改変された作品の公開と、アーティスト側の許可なく行われた改変作品撤去など、一連の被害について初めて言及させていただきます。
左 吉田朗・作「渋谷猫張り子」 2020年制作
三井不動産株式会社が所有するホテル、シークエンスミヤシタパーク(sequence MIYASHITA PARK)の最上階にあるバー「SOAK」内に設置。同店舗のために特別に制作された作品。制作、設置当時の同店運営会社は株式会社BAKERU。(撮影:田中太郎)
右 吉田の作品全体、およびアーティスト名と作品名を示した銘板のある台座部分をラッピングシートで覆い隠し、無断で改変された作品。
シートはグラフフィックデザイナーへの特注で製作され、接着には一時的なラッピングのためではなく、永続的な接着を目的とするダイノックプライマーが使用された。同店舗の現在の運営会社は株式会社マザーエンターテインメント。(撮影:吉田朗)
無断改変される前の「渋谷猫張り子」作品説明
吉田朗 「渋谷猫張り子」 2020年制作
H130 W91.8 D91.5cm ガラス繊維強化プラスチック、ステンレススチール補強、 真鍮製放水ノズル、ウレタン塗装、PVC フィルム
日本の伝統的なモチーフと現代的な造形を組み合わせることで、渋谷の新たなシンボルとなることを目指して制作しました。「招き猫」をモチーフに「犬張り子」と掛け合わせた新しい「猫張り子」キャラクターを創造しました。
形状的には、招き猫の形状に抽象化を施しながら、曲面をなめらかにつなぎ合わせることで現代的な造形としています。渋谷にはすでにハチ公像という多くの方に愛されるシンボルがあります。この作品を制作するにあたり、ハチ公像と対になることが出来たら良いなと考え、猫をモチーフに選びました。
作品前面は白を基調とし、日本のシンボルである日の丸をイメージしたパターンとしています。ライティングによって、作品イメージを変化させることも可能です。また、作品背面には横綱の綱と化粧まわしをモチーフにした装飾を施しました。綱の結びは不知火型をベースに、ループタイ的なアクセントとしています。
観光で日本を訪れる外国人の方々のみならず、日本人の方々にも、伝統的なモチーフと現代的な造形を組み合わせた作品により、現代の日本らしさを新たに発見していただきたいと思い制作しました。
経緯説明
2019年8月、吉田朗は株式会社BAKERU(当時の社名は株式会社東京ピストル)より渋谷・新宮下公園等整備事業で翌年開業予定のホテル、sequence MIYASHITA PARK内「SOAK」に設置する作品の制作依頼を請けました。
その後、このプロジェクトに携わり、2020年4月に作品を設置。著作権や著作者人格権は納品後も作者である吉田朗に帰属しておりますので、作品に変更を加える場合は、本人の許可が必要です。
同店舗は新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言などの影響で、当初の予定より時期をずらして2020年11月にオープン。その後、吉田朗の「渋谷猫張り子」は店舗の宣伝に頻繁に使われ、メディアの取材も多くありました。
左 まいどなニュース様
右 Casa BURUTUS様
スクリーンショット引用元:
https://maidonanews.jp/article/14417454
https://casabrutus.com/posts/170765
2022月9月2日、弊社スタッフが「SOAK」のインスタグラムアカウントの投稿から、吉田朗 の作品が大きく姿を変えて展示されていることを発見しました。
また、店舗関係者と取引先、一般客などの撮影による多くの写真に辿り着きました。
しかし、同店ウェブサイトのトップページを確認すると、これまで通り、改変前のオリジナルの状態の「渋谷猫張り子」と吉田朗の顔写真やプロフィールが紹介されています。
何が起きているのか理解も出来ぬまま、株式会社BAKERU (以下BAKERU)に連絡を入れると、既に「SOAK」の運営から退き、株式会社マザーエンターテインメント(以下マザーエンターテインメント)に事業を譲渡したことを突如知らされました。
しかし、アーティスト側と同店舗側をつなぐ唯一の窓口は、作品設置前から設置後の全てにおいて一貫してBAKERU1社のみです。
そこでBAKERUを通して、作品が設置されているsequence MIYASHITA PARKの所有者である三井不動産株式会社(以下、三井不動産)とマザーエンターテインメントに
1、 作品が改変された経緯
2、 改変の方法と作品の原状回復が可能か
を確認することを求めました。
急を要する案件にも関わらず、返信がない状態が続きました。
14日を過ぎたところで、弊社は著作権を専門とする弁護士に依頼しました。
その後の調査により、作品の改変は新しい運営会社であるマザーエンターテインメントが三井不動産の許可を得た上で行ったとの回答を三井不動産、マザーエンターテインメントの両社から得ました。
また、改変は作品そのもの(背面にはアーティストのサイン)と、作者と作品名が記された銘板がある台座部分の全てを、ラッピングシートを貼り、覆い隠す方法で行われたことがわかりました。接着剤には剥がすことを前提とした一時的なラッピング用ではなく、より永続的な利用のために使われる強力な接着剤「ダイノックプライマー」が使われたとのことです。
ラッピングのデザインを行ったグラフィックデザイナーのSNS投稿から、市販のラッピングシートではなく、ほぼ手書きでデザインを行った、手の込んだものであることも判明しました。落書き風のデザインの中には「MIYASHITA PARK」という文字も入っています。
赤丸部分にMIYASHITA PARK の文字が認められる。(撮影:吉田朗)
マザーエンターテインメントは弊社がBAKERUに連絡した後、「SOAK」のウェブサイトからオリジナルの「渋谷猫張り子」や吉田朗の顔写真と略歴を削除しました。しかし、代わりに改変した作品の画像をトップページに掲載しました。InstagramやFacebookにも改変した作品は複数登場し、ダウンロードすることが出来る施設案内のPDFファイルの中にも掲載されていました。
改変後の作品が掲載された「SOAK」公式サイトのトップページ(現在、当該画像は削除されている)
作品改変後の画像が使用された「SOAK」公式サイト内、施設案内PDFより (現在、当該画像は削除されている)
上記3点のスクリーンショット引用元「SOAK」公式サイト: https://soaks.tokyo/
作品の無断改変そのものが、既に作品とアーティストを傷つける行為です。しかも、その改変した作品を展示し続けようとしていた意図も読み取れることに、驚きを隠せません。
なお、こちらからの申し出により、「SOAK」のウェブサイトやSNSからはほぼ、改変画像は削除されました。しかし一部まだ使用されているものもあります。一般客(店舗関係者も含む)により撮影された写真は当然のことながら、インターネット上に公開され続けています。
さらに、三井不動産はアーティスト側から承諾を得ず、当該作品を現場から撤去し、東京近郊の倉庫に移動しました。驚いた私達が作品の状態を知るために現場の写真を求めたところ、アート作品を取り扱うにはおおよそ相応しくない場所に、無造作にポツンと作品が置かれていました。現在も、作品は改変された状態のまま同倉庫の中に隠され続けているものと思われます。
「sequence MIYASHITA PARK」はコンセプトとして「既存のホテルのあり方にとらわれず、アートと世界、アートと人を『やさしくつなぐ』特別な場所としても活動しています。」と掲げています。そのような場所で、アート作品とアーティストを冒涜する行為が白昼堂々行われたことは今でも信じることができません。
私達はこの緊急性のある案件に対して、事件発生当初から現在に至るまで、迅速で誠意を持った対応を受けておりません。また、作品とアーティストへの敬意や文化への理解も全く感じられません。ひとえに自分たちの力のなさ、不甲斐なさを感じております。
また、今回のやりとりを通して、被害を受けた側がいかに弱い立場に立たされるか、大きな企業を前にアーティストという一個人や弊社のようなごく小さな法人がいかに無力であるかを痛感する毎日です。私達はこの半年、日々、もがき苦しんでいます。事件発生から半年を迎え、既に精神的には限界を迎えました。
吉田朗は長年に渡り、現代社会に潜む闇や矛盾、問題点を自らの作品を通して炙り出すことをテーマに作品制作をしております。そこで、今件について自ら声を上げることがアーティストの使命だと考え、事件から半年たった今、事件について初めて言及させていただくことにしました。
言及が遅れましたのは、相手側とできる限り穏便に解決策を探りたいと考えていたこと、このような不名誉な案件で世間の皆様からの注目を浴びたくなかったこと、そして応援してくださる皆様にご迷惑、ご心配をおかけすることが何よりも申し訳ないからです。吉田朗の作品は国内外でパブリックアートとして公開され、多くの方に愛着を持っていただいているものや、個人のコレクター様が保持しているものも多くあります。皆様に心からお詫び申し上げると共に、私達が置かれた苦しい状況を、何卒ご理解いただけますと幸いです。
今、目指していることは、傷つけられた作品を取り戻し、修復し、蘇らせること。
そして、文化を理解し、アートを愛し、作品を大切に展示してくださる新たな所有者の方に作品を寄贈することです。道のりは長いかもしれません。それでも1日も早く、ひとりでも多くの皆様に蘇った「渋谷猫張り子」をご覧いただき、楽しんでいただける状態に出来るよう、この先も全力を尽くして参ります。
皆様方におかれましては、今件をどうか暖かく見守っていただけますと幸いです。
アーティスト 吉田朗
有限会社ユカリアート代表 三潴ゆかり
マイアミで開催される Art Miami に出品いたします。
マイアミで開催される Art Miami に出品いたします。
犬張り子作品、数点を出品予定です。
Art Miami
<Booth no.>
AM115
Mizuma Art Gallery Booth
<開催日程>
2022年11月29日(火)ー12月4日(日)
<開催時間>
11:00 – 19:00
(最終日は18:00まで)
<会場>
The Art Miami+CONTEXT Pavilions
One Herald Plaza
(NE 14th Street & Biscayne Bay), Miami, FL 33132
<出品作家>
天野 喜孝、大畑 伸太郎、奥田 雄太、吉田 朗、池⽥ 智、水野 里奈、名もなき実昌、CAZUL
<開催時間>
12:00 – 20:00(最終日は18:00まで)
犬張り子 黒金箔金垂
2022
H300 W300 D150mm
ガラス繊維強化プラスチック ウレタン塗装 PVCフィルム
Courtesy of YUKARI ART
ミヅマアートギャラリーにて開催される「Summer Show」に出品いたします
8/24より市ヶ谷のミヅマアートギャラリーで開催されるグループ展「Summer Show」に出品いたします。
今回の展示では「犬張り子」シリーズの作品と、仏像をモチーフにした作品「ボサツZ」を展示いたします。
犬張り子作品は日本の伝統工芸品である犬張り子を、中身のない表面だけの空虚な存在と捉え、その表面に日本の伝統的文様や都市風景をペイントすることで、現代日本を切り取ることが出来るのではないかと考え制作しています。
この犬張り子シリーズに加えて、日本固有の宗教観をテーマに制作した作品「ボサツZ」を展示いたします。
安倍元首相銃撃事件を発端として、政治と宗教の問題へと人々の関心は変化し、ついには内閣改造に至りました。
「ボサツZ」は福島県の勝常寺にある日光菩薩像をモチーフにして制作しました。「ボサツZ」はFRPのボディにエアブラシにより十字架やスカル、梵字などミクスチャーな刺青調のペイントを施してあります。「クリスマスを祝った一週間後、神社に新年の初詣に行き、教会のチャペルで結婚し、子供の七五三には神社に行き、寺のお墓に入る」といった曖昧な倫理観と、ある意味強い商業主義に支えられた「都合の良い解釈の組み合わせ」とも言える特異な宗教観が日本にはあると考え、制作した作品です。
このような「おおらかな宗教観」「信仰に対しても都合の良い解釈行う姿勢」を批判的に抽出することで、「この現代日本でしか出現し得ない仏像が作れるのではないか」と考えました。
この2022年のSummer Show にこの作品を展示する意味は大きいと考え、「中身のない表面だけの空虚な張り子」と「日本人の信仰に対する姿勢」を批判的に抽出した作品をあわせて展示いたします。
<会場>
ミヅマアートギャラリー
〒162-0843 東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F
tel: 03-3268-2500 fax: 03-3268-8844
https://mizuma-art.co.jp/exhibitions/summer-show/
<開催日時>
2022年08月24日(水) – 09月10日(土)
12:00 – 18:00
休廊日 :日曜・月曜・祝日
<出品作家>
青山悟、荻野夕奈、奥田雄太、橋爪彩、名もなき実昌、吉田朗
ボサツ Z
2008
H1670 W550 D540mm
ガラス繊維強化プラスチック、ウレタン塗装
犬張り子 Sakura 01
2022
H450 W450 D210mm
ガラス繊維強化プラスチック ウレタン塗装
ART OSAKA 2022 に出品いたします
ART OSAKA 2022 に出品いたします。
犬張り子作品数点を出品予定です。
ART OSAKA 2022 出品作品の紹介動画を制作しました。
ART OSAKA 2022
<会場>
大阪市中央公会堂 3階
530-0005 大阪市北区中之島1-1-27)
<Booth no.>
Booth No.C-21 ミヅマアートギャラリーブース
<開催日時>
2022年7月8日〜7月10日 (Galleries Section)
プレビュー 8日(金) 13:00―20:00 ※招待者、プレス関係者のみ
一般公開 9日(土) 11:00―20:00 10日(日) 11:00―17:00
<出品作家>
青山悟、荻野夕奈、奥田雄太、橋爪彩、名もなき実昌、吉田朗、他
犬張り子 TOKYO IS YOURS
2022 H450 W450 D210mm ガラス繊維強化プラスチック ウレタン塗装
Courtesy of YUKARI ART
Art Fair Tokyo 2022 に出品いたします
Art Fair Tokyo 2022 に出品いたします。
犬張り子作品3点を出品予定です。
Art Fair Tokyo 2022
<会場>
東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー
東京都千代田区丸の内3-5-1
<Booth no.>
Galleries:N020
MIZUMA ART GALLERY Booth
<開催日時>
2022年3月11日(金)ー3月13日(日)
<開催時間>
11:00 – 19:00(最終日は16:00まで)
<出品作家>
岡本瑛里、荻野夕奈、奥田雄太、名もなき実昌、橋爪彩、吉田朗、他
犬張り子 Futurizm
2021
H930 W880 D420mm
ガラス繊維強化プラスチック、ウレタン塗装、PVC フィルム
photo by Taro Tanaka
ロサンゼルスで開催される LA Art Show 2022 に出品いたします。
ロサンゼルスで開催される LA Art Show 2022 に出品いたします。
犬張り子作品、数点を出品予定です。
LA Art Show 2022
<Booth no.>
805/904
Mizuma Art Gallery Booth
<開催日時>
2022年1月20日(木)ー1月23日(日)
<開催時間>
12:00 – 20:00(最終日は18:00まで)
<会場>
Los Angeles Convention Center – South Hall、アメリカ
<出品作家>
大畑伸太郎、荻野夕奈、奥田雄太、ジュン・グエン=ハツシバ、藤田理麻、吉田朗、他
Inuhariko Reflectron 02
2021
H300 W300 D150mm
ガラス繊維強化プラスチック、ウレタン塗装
Courtesy of YUKARI ART